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おともだちってありがたい |
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年少組担任 今年も四月に、元気に入園してきた年少さん。初めての生活に、幼児も、そして保護者の方も、緊張と不安でいっぱいだったと思います。 特に入園前のお母様方の不安と言えば 「お友達はできるかしら?」 「集団生活になじめるかしら?」 ・・・たくさんありますね。入園後しばらくすると、ご家庭によってはさらに 「朝にこんなに泣くなんて・・・」 お母様のほうが「泣きたい」という状況になったりもします。 幼児達は初めての集団生活で、家庭での生活との違いに戸惑います。慣れているお家のほうがいい、と泣くことも当然あるでしょう。それでも幼稚園の生活の中で、日々少しずつ成長していきます。
生活環境で一番ちがうところは・・・家庭では「母親対自分」ですが、幼稚園に入ると「他のおともだち」がいること。初めのうちは自分のことで精一杯ですが、幼稚園での生活に慣れて余裕が出てくると、おともだちへの興味関心が出てきます。 この一学期に、こんなことがありました。 入園からずっと泣いていることが多かったAちゃん。恥ずかしくて、他のおともだちと一緒に何かする、というのが嫌だったのか、教室の隅っこに自分でいすを置いて過ごす日々がしばらくありました。 ある日、Aちゃんのそばで遊んでいたおともだちが、ごく自然にAちゃんに近づき、遊びに誘ったり、せっせとおままごとの料理をAちゃんのそばに運んで楽しんでいました。Aちゃんは恥ずかしいのか、そのおともだちにも話しかけようとはしなかったのですが、表情から『うれしい』気持ちになっているのがよくわかりました。おともだちと心が、気持ちが通じ合ったのですね。そして、それがきっかけとなって、おともだちの遊びの中に自然と入れるようになりました。今でも担任の私の前では、恥ずかしがってあまり話をしたりしないのですが、おともだちとの遊びでは伸び伸びと、はつらつとしています。本当に、おともだちってありがたいな、と思います。
一学期を終え、どの幼児もおともだち関係の幅が広がり、クラスとしての意識も芽生え始めました。入園からわずかな期間でここまで成長する幼児達。今後も、Aちゃんをはじめ、幼児達はどんどん伸びていくことでしょう。私自身も、幼児達の成長をしっかり指導援助できるような保育者になるよう、成長し続けていきたいです。 |
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