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一歩一歩 |
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年少担任
「年少組」と一口に言いますが、同じ年齢でも全員が同じことを同じようにできるわけではありません。それこそ成長の段階はさまざまで、私たち保育者はその子どもひとりひとりに合わせた指導援助をしています。また、性格もさまざまですから、その子どもなりの表現をキャッチすることが子どもとの信頼関係を深めるのにとても大切なことと思います。
私の受け持っている組の子どもたち。みなそれぞれ成長してきましたが、特に私の印象が強いのはA男君の成長ぶりです。 A男君は、元気いっぱい走り回るのが大好き、幼稚園が大好き。音楽やリズムに乗って体を動かすのがとても上手で、体操がお気に入り。あまりに元気すぎて幼稚園の外に出てしまうくらいの勢いのよい子どもです。 ただ、集団に入ると、動きが制約されるのが嫌なせいか、落ち着かなくなりがちのところがあります。 A男君のよいところは十分に認めながら、徐々に 「○○をすると、いけないんだよ」 と、ことばだけでなく動作や表情といったもので表現して知らせ続けました。 また、A男君の遊びの中に保育者も入り、うれしいこと、たのしいことをいっしょになって喜び合いました。 一学期も後半になると、ほんの少しずつ少しずつですが、落ち着いた時間を過ごせるようになり始め、ことばの表現も豊かになってきました。 いつもニコニコのA男君の様子をみて、クラスの子どもたちもつられてニコニコ。A男君は、クラスの雰囲気を良くする力も持っているのです。 もうすぐ2学期が始まります。 私は、それぞれの子どもの成長の一歩一歩を見守りながら、手をさしのべながら、 「どの子どもたちもしっかり歩んでいってほしい」 いつもそう願っています。 |
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