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物を大切にする心 |
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年中担任
物が余るほど豊かな時代に育った今の子ども達。物質的な面でほとんど何の不自由も無く育ってきたことが、逆に問題となることもあります。 年中になって、手先の器用さが増し、自分達でいろいろな折り紙が作れるようになって来た子ども達。作品のレパートリーがどんどん増え、子ども達も自信を増し、・・・こんなところを見ていると成長ぶりにうれしくなったり感心したりするのですが、・・・帰りの時間になると部屋のあちこちにきれいな作品が落ちているのです。「これ、誰の?」と尋ねても返事はありません。せっかくの作品なのに、・・・自分の作品への執着心の薄さにちょっとびっくり。 そこで「名前が書いてあれば、落としてしまっても届けてもらえるね」と提案したところ、「そうだね!」と好反応。その日からはめでたく、折り紙の落し物は無くなりました・・・とはいかないのが子ども達です! 記名をしても、まだ折り紙の落し物があります。でも、以前よりはずっと減りました。保育者の私が見たところ、自分達で気をつけるようになっていますし、「自分の物」という自覚も出てきているのでしょう。それに「はい、これ○○ちゃんの折り紙だよ」と皆の前で返してもらうのが、だんだん恥ずかしくなってきたのでしょうか。 また、名前が書ける子が書けない子の分まで書いてあげる姿や、字を教え合う姿も出てきました。お蔭で字に興味を持ち始めた、という子もいます。 物を大切にする心。ただ一方的に「大切にしなさい!」と言うのではなく、子どもの心の成長にともなって徐々にいろいろな「大切にしよう」という気持ちが浸透していくのを手助けできたらなあ、と思っています。 みなさんのご家庭では、いかがでしょうか? |
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