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虫と出会って |
年中担任
鵜ノ木幼稚園の園庭は、春夏秋冬を通していろいろな木や草の花が咲き、そこに虫が寄ってきます。 新入園の子ども達が幼稚園に慣れてしばらくすると出てくるのが「バナナムシ」。黄色い小さな羽のはえた虫で、本当の名前があるはずですが、いつの頃からかそう呼ばれています。子ども達は必死になって捕まえたときのうれしさ、取り逃がしたときのくやしさ、からだつきを観察したときの不思議さ、元気がなくなってしまったときのいたわり、かなしみ、などいろいろな感情を発露します。
虫といえば、こんなことがありました。あるとき、クラスでアリが主人公の絵本を読んだときに、アリについて、夏の間に冬の食べ物まで集めること、巣の中には女王アリがいること、働きアリがいろいろな仕事をしていること、などを話しました。 次の日「僕、きょうアリ見たよ。」とA君。「僕ね、アリの巣のあるところ知ってるよ。見に行こう。」興味を持った3人の男の子が観察を始めました。 幾度となく出入りするアリを見ていたとき、何匹ものアリが一匹のシジミチョウを運んできました。A君が「すごいね、アリって自分より大きなものまで運ぶんだね。力持ち。」と驚きの声をあげると、B君は「アリはチョウチョも食べるの?だって本当は甘いものが好きなんでしょ?」と不思議そうな顔、C君は「そういうこともあるんだよ。」と何だかわかっているような顔つき。しばらく飽きずに見ていて、ついでに巣穴に入れるのまで手伝っていました。
子ども達がいろいろなことに興味を持ったり、不思議だなと思うことは素敵なことだと思います。私は、子ども達が良い経験をたくさんできるように、これからも努力していきたいと思っています。 |
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