学校法人 雀村学園 鵜ノ木幼稚園

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映画館ごっこ

年中担任

 

 子ども達が鵜ノ木幼稚園で過ごす時間のほとんどが自由遊びです。子ども達は思い思いにいろいろな遊びをします。はやりすたりもあり、例えば今年の一時期、男の子の中で紙飛行機、紙製の剣で戦いごっこなどがはやり毎日遊んでいましたが、最近では一人二人が作るぐらいになっています。

 毎年、平均的に遊ばれるのは、室内ではおままごと、ブロック、粘土、お絵描き、園庭ではおにごっこ、かくれんぼ、ヒーローの○○ごっこ・・・といったところでしょうか。

 さて、春から夏にかけて印象的だった遊びに「映画館ごっこ」があります。画用紙やお絵描き帳に絵を描いて、紙芝居のように重ね、通園バックをかける棚の上をスクリーンにし、その前には椅子をきれいに並べて準備完了。演じ手の子どもは自分の描いた絵の紙を見せ、その場でアドリブでお客さんに向かって話したり、説明したり、歌を歌います。演じ手によって枚数も様々、絵と話が合っていたり合っていなかったりで、発達の特性が表われていたようにおもいます。演じるのを恥ずかしがる子どももいて、結局演じ手になった子どもは8人ほどでした。

 映画は子どもひとりひとりの個性がよく表われていました。

 A君の映画は8枚ほどあり、本人が大好きなゴジラ映画で、ナレーションも「氷河期に・・・」と始まり、話が終わるとエンディングテーマまで流れる本格的なものでした。

 B君の映画は1枚の短編で、「あるところにチューリップが咲いていました。枯れてしまいました。おしまい!」とあっさりしたものでした。

 また、C君の映画はクイズ形式になっていて、観客参加映画になっていました。・・・

 この映画はしばらくの間、クラスのお友達の間だけで限定上映していました。ほかのクラスの子どもがきても、「今日は終わりました。」「休憩中です。」と、なぜか断っていたからです。「クラス」という仲間意識のめばえだったのでしょうか。

 子どもの発想は大人にはできないようなものもたくさんあります。そのような豊かな心を広げられるような保育を展開できるように、これからも努力していこうと思っています。

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